おすすめCD ニコライ・ペトロフの演奏

ゆきねこ、大好きなピアニストは何人かいます。
ニコライ・ペトロフもその1人です。
残念ながら、去年(2011年)の8月にお亡くなりになってしまいました。

画像

まあこう、、、おデブなんでございますな。
「ロシアのハイテク戦車ピアニスト」とか言われることもありまして。まあ体がでかい。
手もでかい、指もでかい。「黒鍵と黒鍵の間に指がはさまってしまう。」という話もあるそうで。
しかしながら、「ハイテク」という名が示す通り、恐るべき正確無比なテクニックを持っているピアニストです。
その風貌からは想像もできないピアニズムの持ち主なんですね。
細かい音の粒立ちも完璧で、細部まで磨き上げられた鋭い演奏をいたします。
ペトロフの演奏は音が硬質な印象があります。ピアノのチューニングの問題もあるのでしょうが。
もちろん、良い意味で硬質なのです。とにかく鋭く、歯切れが良い!一点の隙もない演奏といった感じ。
また、その巨体から出される音は豪快にしてダイナミック。音量も十分で、ここぞ!という場所での盛り上がりも聴きどころ。
聴いた後にスカッ!っとする爽快感。それもこれも、人間業とは思えない彼のテクニックゆえです。
残念ながら20世紀ロシアを代表する大ピアニストである彼も亡くなってしまいました。
いよいよ20世紀も終わったのか、、、とゆきねこは感慨深く思っております。
作曲家のシュトックハウゼンが亡くなった時も、「おお。。20世紀、、終わったか。。」などと思ったものですが。。
ああ。ついにペトロフも逝ってしまったか。 (つω-`。)
(つい先日の2012年1月には、ワイセンベルクも亡くなったそうで。。20世紀の名手は残すところ僅かとなってきました。)

今回はそんなペトロフのアルバムの中からおすすめを紹介。

Nikolai Petrov Plays Works on Themes by Paganini
Mezhdunarodnaya Kniga Musica
2006-11-14

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by Nikolai Petrov Plays Works on Themes by Paganini の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

これは非常に有名な1枚です。伝説的ヴァイオリニスト、パガニーニに関連したピアノ作品を収録したものです。
まずはショパンの「パガニーニの思い出」。ショパンがパガニーニの演奏に感銘を受け、創った変奏曲。
そしてシューマンの「パガニーニのカプリスによる練習曲 Op.10」。
シューマンがパガニーニのカプリースOp.1の主題を利用して創った練習曲です。
パガニーニ練習曲というと、リストの作品が有名ですが、シューマンも創っています。
Op.3とOp.10があり、それぞれ6曲ずつですが、このアルバムではOp.10を収録。
そして最後に、リストの「パガニーニによる超絶技巧練習曲」が6曲全曲収録されています。
一般的に有名な「パガニーニによる大練習曲」ではございません。
リストはパガニーニの演奏に感銘を受け、パガニーニ作品の主題を使ったピアノ用の曲集を完成させました。
それはいくつかあるわけですが、練習曲集として完成させたのは2つで、すなわち
「パガニーニによる超絶技巧練習曲S.140」と「パガニーニによる大練習曲S.141」です。
この後者(S.141)の第3曲目が、有名な「ラ・カンパネッラ」ですね。
ちなみにラ・カンパネッラの主題は、パガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番からとられています。
ほんで、S.141はよく演奏されるわけですが、S.140というヴァージョンがありまして。
ペトロフはこのアルバムで、そのS.140を弾いています。
このS.140は作曲当時「誰にも演奏できない」「演奏不可能」と言われ、リストが後に改訂したものがS.141です。
現在においても「S.140はほとんど演奏不可能」と言われ、演奏するピアニストは非常に少ないのですが。。
ペトロフはそれを弾いてしまっているのです。この水準での演奏はもう二度と現れないのではないかと思われます。
S.140の6曲は、元になった曲も、おおまかな構造もほとんどが同じです。
ただ第3番のみ、S.140とS.141では大きく異なります。(S.140ではヴァイオリン協奏曲第1番、第2番の主題が使われるが、S.141においては第2番の主題のみ使われています。そしてそれが、「ラ・カンパネッラ」です。)
しかし、曲の中で使われるテクニックやその要求レベルはS.140とS.141では大きく異なるわけです。
ペトロフの演奏は今現在手に入るS.140の演奏の中で唯一、「弾けている」と言える水準だと思います。
S.140の恐ろしさがどれほどのものかは、このアルバムを購入する方なら十分ご承知でしょうから、あえて書きません。
いずれにしろ、ショパン、シューマンの作品も滅多に弾かれることのない作品ですし、それらが極めて高水準の演奏で聴けるので、やはりこのアルバムはおすすめしないわけにはいかないのです。
どうも廃盤のようですが、AmazonではMp3のダウンロード販売をしているようです。
しかし、その演奏を聴いて心を奪われぬ者はいなかったというパガニーニ。
ショパン、リスト、シューマンすら脱帽した彼の演奏はどんなものだったのか。想像するとまた楽しいですね。




Nikolay Petrov plays Brahms, Schumann & Saint-Saens
Mezhdunarodnaya Kniga Musica
2006-11-14

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by Nikolay Petrov plays Brahms, Schumann & Saint-Saens の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

次のおすすめはこれ。
ブラームスの「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガOp.24」
シューマンの「3つのロマンスOp.28より第2番」 「ベートーヴェンの主題による自由な変奏曲形式による練習曲」
サン・サーンスの「ピアノ協奏曲第2番」のビゼーによるピアノ独奏用編曲
が収録されています。うーん。 (-ω-) なんとマニアックな選曲だろうか。
このアルバムの中で特に素晴らしいのが、サン・サーンスのピアノ協奏曲第2番。
演奏効果も高く、コンクールなどでも人気があるサン・サーンスの2番。
これをビゼーが無謀にもピアノ独奏用に編曲しました。
ビゼーというとカルメンなど、オペラのイメージですが、実はピアノの名手でもありました。
リストが演奏し、「これが弾けるのは私と、ハンス・フォン・ビューローだけ!」と言った曲を、一度聴いただけで弾いてしまい、リストが謝ったというエピソードは非常に有名です。(ハンス・フォン・ビューローはリストの娘、コジマの旦那さん。しかし後にワーグナーがコジマを略奪する話も非常に有名ですね。)
それだけの名手だっただけあり、ピアノ独奏用編曲は実に巧妙で、無駄のないものです。
しかしながら技術的困難も多く、プロと言えどもそう簡単には手出し出来ませんが。。
これをペトロフは爽快・痛快に弾ききっています。
「もはや人間じゃないな。このおっさん。。 (・ω・) ・・・」 と、ゆきねこは思ったものです。
ペトロフファンのみならず、ピアノ編曲物マニアの方も必聴のアルバムと言えるでしょう。
やはり残念ながら廃盤ですが、Mp3の販売はしているようです。




Nikolai Petrov. 20th Century Piano Sonatas.
JSC "Mezhdunarodnaya Kniga Musica"
2004-03-30

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by Nikolai Petrov. 20th Century Piano Sonatas. の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

続いてはこれ。ニコライ・ペトロフが弾く、「20世紀のピアノソナタ」
シュールホフの「ピアノソナタ第3番」
プロコフィエフの「ピアノソナタ第6番」
ストラヴィンスキーの「ピアノソナタ」
カプースチンの「ピアノソナタ第2番」
が収録されています。
プロコフィエフのソナタはメジャー中のメジャーですが、シュールホフの3番などは滅多に聴けるものではありません。
また、最近は色々なピアニストに取り上げられ、日本でも人気が高まってきたカプースチンのソナタ2番も、ペトロフがこのアルバムに収録し、有名になりました。(このアルバムがソナタ第2番の初録音)
カプースチンはクラシックの作曲家でありながら、ジャズのイディオムやリズムを使った作品を創る作曲家です。
なかなか、クラシックしか聴かない人が彼の作品を聴くと、強烈な印象で驚いてしまいます。
ゆきねこも一時期、けっこうはまったものでした。(多く聴いているうちに飽きてしまいましたが。)
どれも磨き上げられ、これ以上ないほど完全なテクニックで演奏されています。
やはり買って損はないアルバムと言えるでしょう。
残念ながらこちらも廃盤。しかしAmazonではMp3販売があるのが救いです。




Nikolai Petrov. Russian piano school
Russian Compact Disc
1995-07-02

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by Nikolai Petrov. Russian piano school の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

ほんで極めつけがこれ。ニコライペトロフが弾く、「ベルリオーズ 幻想交響曲ピアノ独奏版」
ベルリオーズの傑作、「幻想交響曲」。リストはそれをピアノ独奏用に編曲しました。
それにさらに音を追加し、ペトロフが弾いちゃったわけですね。
以前カツァリスの記事で紹介したベートーヴェンの交響曲のリスト編曲全集に通ずるものがありますな。 (^ω^;)
( ・ω・)つカツァリスの記事
まあなんというか、「すごい!」とかいうレベルを通り越して、「変態!」と言いたくなるようなアルバムでして。。
ピアノマニアのための、変態アルバムとでも申しましょうか。
技術レベル?いや、もう無粋なことは言いませぬ。
ペトロフというピアニストが何者なのか、とにかく聴いていただければわかります。
もちろん、ピアノ編曲物マニアにも必聴のアルバムですね。
例のごとく廃盤です。AmazonではMp3をダウンロード販売しています。




そしてAmazonにはなかったのですが、楽天にて最高におすすめできるアルバムを発見!

ニコライ・ペトロフの芸術(ムソルグスキー:展覧会の絵、ベルリオーズ:幻想交響曲(ピアノ版)、他)(3CD) 輸入盤 【CD】
HMV ローソンホットステーション R
商品の詳細ジャンルクラシックフォーマットCDレーベルVenezia発売日2009年11月19日商品番


楽天市場 by ニコライ・ペトロフの芸術(ムソルグスキー:展覧会の絵、ベルリオーズ:幻想交響曲(ピアノ版)、他)(3CD) 輸入盤 【CD】 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

上で紹介したサン・サーンスの協奏曲の独奏用編曲、リストのパガニーニ超絶技巧練習曲、
シューマンのパガニーニ練習曲、ベルリオーズの交響曲の独奏版、
さらにはムソルグスキーの展覧会の絵まで収録されてこの安さ!!!!
絶対に!!!買って損はなし!! とりあえずこれ買っとけばペトロフのピアノがわかる!
なんと素晴らしいアルバムだろう。ペトロフ、興味を持ったけど聴いたことのない方はぜひぜひ!!


素晴らしいピアニスト、ペトロフの演奏は時代を超えて、これからも輝き続けることでしょう。
ゆきねこもペトロフの演奏を聴きながら、今日も眠りにつくのでした。 (-ω-)


この記事へのコメント

この記事へのトラックバック